【山口朋子】幸せな主婦起業という生き方

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『幸せな主婦起業の専門家』山口朋子さんとは?

【山口朋子(やまぐちともこ)さんプロフィール】

株式会社アップリンクス 代表取締役
女性のためのネットスキルアップ塾「彩塾」代表

札幌市生まれ。立教大学社会学部卒業。
大学卒業後、株式会社リクルートにてコンサルティング営業を学んだのち、ハウスメーカーに転職。建築士の資格を取得し、住宅の設計に携わる。

2001年、長女の出産を機に専業主婦になるが、社会との断絶を感じ、産後うつになる。

「○○ちゃんのママ、○○さんの奥さん、としての人生だけではイヤ!」「もっと社会とつながりたい!」という願いを叶えてくれたのが、自宅で気軽にできるインターネットだった。

独学でホームページ制作を学び、2001年からインターネットを活用したビジネスを本格的に始める。特にアフィリエイトで成果を出し、インターネットで月収100万円を稼ぐ主婦起業家として、経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京)、『あさイチ』(NHK)、『バイキング』『村上マヨネーズ』(フジテレビ)、『INside OUT』(BS11)、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、雑誌『日経WOMAN』、『STORY』、『anan』、『BigTomorrow』などメディアに多数取材される。

2008年より、好きなことで起業したい主婦のITスキル向上を目的に、ネット集客について学ぶ「彩塾」を主宰。これまでに800名以上の門下生を輩出している。

「主婦やママでもインターネットを活用することで、好きなことで起業できる」という信念のもと、ビジネスで自己実現を目指す女性に、インターネットを使って好きな分野で起業するノウハウを伝えることをミッションにしている。

著書に『普通の主婦がネットで4900万円稼ぐ方法(フォレスト出版)』『主婦が1日30分で月10万円Getする方法(さくら舎)』『忙しい主婦でもできる!スマホで月8万円を得る方法(学研)』などがある。

【HP】
山口 朋子公式サイト

【彩塾】
主婦の起業を支援する「彩塾(さいじゅく)」

【著書】
普通の主婦がネットで4900万円稼ぐ方法
主婦が1日30分で月10万円Getする方法
忙しい主婦でもできる!スマホで月8万円を得る方法


小林:こんにちは。『億を稼ぐ勉強法』著者の小林正弥です。この番組では、私が受講生代表として、さまざまな分野で活躍している著者や先生から、今この時代に必要なテーマを学んでいきます。

今回のスペシャルゲストは「幸せな主婦起業の専門家」である、山口朋子さんにお越しいただきました。朋子さん、どうぞよろしくお願いいたします。

山口:よろしくお願いいたします。

幸せな主婦起業を推進する彩塾の成り立ち

小林:今、幸せな主婦起業の一大コミュニティを主催されていると伺っています。この彩塾というビジネスコミュニティにおいて、どんなコミュニティを主催されているのですか?

山口:そうですね、これは私がもともと専業主婦をしていたのですけれども、アフィリエイトで成果を出して、その時にたくさんのテレビや新聞、雑誌に取りあげていただきました。

ママ友には、自分の活動は内緒にしていたのですが、メディアから伝わり、「ネットで稼ぐってどういうことなの?」と聞かれたことがキッカケです。

ママたちに、自宅にパソコンを持ってきてもらって、2年ぐらい無料でネットのビジネスを教えていました。

2年間無料で教えていた時に、「このビジネスはもっとたくさんの人に、きちんとお金をとって教えた方がいいよ」とアドバイスがあり、2008年に「ママ向けに起業を教える塾を始めよう」とスタートし、現在12年が経過しました。

小林:なるほど。では本当に副業などが言われる随分前からとなりますね。

山口:前になります。

起業のきっかけは自宅でできるアフィリエイト

小林:もともと、主婦起業をするきっかけはどういうものでしたか?

山口:私は全然起業しようという気持ちはありませんでした。

もともとリクルートにいました。その後転職してハウスメーカーや設計事務所にいて、その時に夫に出会って結婚をし、妊娠をしました。その妊娠の臨月の時に会社を辞めて、初めて専業主婦になりました。

いざ出産して子どもが生まれてみると、夫は会社に行って、その間赤ん坊と2人きり。そして赤ん坊は話しませんよね。

そうして1週間、誰とも話をしない日が続きました。私はもともとすごく話す方だったし、営業もやっていたので、誰とも話さないことがすごいストレスだったのです。

小林:そうでしょうね。

山口:それで、産後うつになってしまいました。自分のことが全然出来なくなって、家事も出来ないし、子どもの世話も出来なくなってしまったのです。それで夫が私を心配して、子どもが0歳の時に会社を辞めてフリーランスのライターになり、育児・家事を手伝ってくれることになりました。

それはすごく良かったのですけれども、何が困ったかというと、貯金がどんどんなくなっていったのです。急にフリーライターになったので、月収が10万円ぐらいになったのです。その時は池袋に住んでいたのですけれども、とても家族3人で10万円では暮らしていけなくて、私も何か家で出来ることをやろう」と始めました。

しかし19年も前なので、あまり情報もありませんでした。今みたいに起業や副業が盛んな時代ではなかったので、何か家で出来ることがないかと思った時に「ブログを書いてアフィリエイトをする」というのが目に留まったのです。

「ああ、それだったらデジカメもあるし、文章も書けるから自分のブログに広告を載せてみよう」といって始めたのがキッカケでした。

小林:当時はスマホもなければYouTubeなどもないわけですよね、Amazonとかもまだ……。

山口:Amazonが出始めたぐらいですね。

小林:では本当に、インターネットビジネス、オンラインで出来るビジネスの先駆けですね。

20年前「これからの時代はインターネットがビジネスになる!」と感じた

山口:先駆けですね。最初にアフィリエイトと一緒に始めたのがヤフオクだったのですけれども、ヤフオクが日本に入ったのは2000年でした。私は2000年からやっていますが、自宅にある不用品を出して飛ぶように売れました。

私には要らない物なのだけれど、これが必要な人が検索をして、現金に変わる。この時に「インターネットはすごいぞ」と思って。

「これからは多分インターネットがビジネスになる時代だな」と思ったので、私は2001年から独学でHTMLやホームページの制作などを学んで、自分でホームページが作れるようになりました。

当時アメブロとかも何もないので、今「ブログ」という言葉を使いましたけれど、実はHTMLの手打ちのホームページでブログを書いていました。

小林:アメブロなどではなく、自分で作っていたのですね。

山口:あの頃はまだ2000年なのでなかったです。

小林:そういう意味では今、リモートワーカーなど、みんなが夫婦で自宅にいながら、場合によっては子育てもしながらお金を稼ぐという時代がいよいよ来ていますね。

山口:それを20年前に始めました。そのきっかけはやはり、子どもが生まれて身動きが取れないことでした。

寝ている赤ん坊がいたら、外に働きに行くということがやはり当時は出来なかったので、それならば家で出来ることを、と始めました。

当時iMacというMacが出始めだった頃でした。家にあるMacをお金を稼ぐ機械に変えようと思いました。その時に「ホームページが作れるといいよね」ということで、まずそこから勉強しました。

ビジネス未経験の主婦でもやり方次第で稼げる

小林:なるほど。朋子さん自身がそこから活躍していった、というのは本を読んでもまさにそうだと思います。

しかし、今や普通の主婦の方が900人以上集まっているコミュニティを主催されていますが、全くビジネスのことを経験したことがない主婦の方でも自宅などでお金が稼げるようになるのですか?

山口:私も最初はそう思っていました。確かに最初にブログを書き始めた3年ぐらい、ほとんどお金にならなかったのです。

ただ、自分の書きたい日常のことを書いているだけだと誰も見に来ないし、価値を生み出せていませんでした。それに気付いていなかったのです。

それで2004年に1回、アフィリエイトをしっかり教える塾に入りました。そこで目からうろこが落ちて。「お客さんが知りたいことを先回りして書くということ、それがお金を稼ぐ秘訣だよ」と聞いて、「そうか、自分の日記を書いていてはダメなのね」と思ったのです。

それまでは子育て日記を書いていたのですが、そこにパソコンやカメラなどの、関係のない広告を貼っていました。

でもそうではなくて、売りたいものありきで記事を書こうと思って、それから記事の書き方を変えたら、もう右肩上がりに収入が増えていって。最初の報酬が26万円でした。

小林:いきなり26万円!

山口:そうです、初月は26万円でした。

そこから30万円、50万円、あっという間にすぐに100万円にいって、200万円、300万円、500万円、多い時だと月に600万円入ってくるようになったのです。

ずっと稼げなかったけれど「必要な人に情報を届けるという正しいやり方をするだけでお金になる」ということを私が実感したので、お母さんたちにそういう記事の書き方を教えました。

小林:日記を書いていたらお金にはならないけれども、読者さんが知りたいことや欲しい情報を先回りして書けば、未経験の人でも。

山口:そうです。

雑多ブログから読者のニーズを掴んでブレイク

小林:塾生さんの成果にはどんなものがありますか?

山口:そうですね、私自身はレーシックという目の手術のアフィリエイトでブレイクしたのですが、生徒さんは人それぞれでした。みんながみんな、レーシックをしているわけではないですよね。

例えばオーガニックのお化粧品が好きだったら、いろんなオーガニック化粧品を使い比べて、ミネラルファンデーションだったらA社、B社、C社、どんな違いがあるのか、実際に使ってみてテクスチャーはどうなのか、ということを自分で書いてみます。

「だから私はこのB社のミネラルファンデがオススメです」のように、本当に自分が興味のあることを書いて、読者の役にも立つというように進めていきます。

だからそれぞれに、自分の興味があることを書いてもらっています。

小林:確かに、好きなことに関してはやたら詳しい人たちがいますよね。そういうところからですね。

山口:そうです。だから塾では、まず雑多ブログでいいので、自分の好きなことを、毎日いろんなことをアフィリエイト関係なしに書いてもらいます。そうすると、アクセス解析を見ると「どのページにアクセスが集まっているか」、「読者がどんなキーワードで検索しているか」という事が分かります。

そしたらそのページを厚くしていって「人が集まってから初めて広告を貼る」という感じでやっていました。

小林:なるほど。では第一ステップとしては自分の興味関心に合わせて自由にブログを書いてもらう。そしてアクセスを見て、アクセスが多いものをブログの主軸にする、と言うことですね。

山口:そうです。「ニーズがあることにチューニングをして、読者が知りたいことの記事を書いて広告を貼り、初めてキャッシュポイントを作る」このような流れです。

アフィリエイトからスタートして講師になる人が多い理由

小林:まずスタートはそのアフィリエイトや広告収入というところですか?

山口:入り口はアフィリエイトなのですが、今まで12年やってきて面白い傾向が出てきています。例えばオーガニック化粧品のブログを書いている人は、アフィリエイトから始めているのです。

しかし結局それだけ年間何百もの化粧品のレビューを書いたり、解説をしたりしていると相談されることになります。

メールで「肌がかぶれてしまって…」などの相談に乗っているうちに、カウンセリングやコンサルの仕事が入ってくる場合もあります。あとはメディアから取材を受けたりして「起業の形になっていく」のです。

直接自分が話したり、教えたりするアフィリエイトだった事が、今度は「自分が商品になっていく」事になります。

入り口は顔を出さずに、そっとアフィリエイトをやりたいという事でスタートします。

ですが、気付いたらもうメディアにも出ているし、自分の名前で記事も書くし、雑誌にも載るし、という形でどんどん肩書が変わって、すっかり起業して講師になる人がたくさんいます。

小林:まずブログでは相手が知りたい情報を先回りして書くというのが秘訣だということに「なるほど」と思ったのですけれど、そこからセミナー講師になるなど、何かのカウンセリングやコンサルティングをするというのはまた1つハードルがありますよね。

山口:そうなのです。そしてみんなが、最初は「自分には何もない」と思っています。しかし、好きなことを少し書くことだったら出来るので、最初の1歩が踏み出せますよね?

そしてそこで反応があることで喜びを感じます。そうするとインプットの質が変わるのです。インプットをして、どんな情報を仕入れて自分で加工したらみんなが喜ぶかと、どんどん勉強をするようになります。

「もっと伝えたい」と思ったら、話し方も、心理学も勉強しようかなど、そういう形でインプットの質が変わっていくので、どんどんその人のステージが上がっていくのです。

「お金になる勉強」と「お金にならない勉強」の違いとは?

小林:今回の勉強法のテーマでもあるのですが、「お金になる勉強」と「お金にならない勉強」の違いというのは何かありますか?

山口:そうですね、お金になる勉強というのはやはり誰かの役に立つ、ということを念頭に置いて自分が勉強して、これを自分で消化して伝えようと思うと自分の身になりますよね。

「誰かのために」という意識を持って勉強をするとすごく良いのかなと思います。

小林:「誰かのために」と言う、その人に伝える、教える前提でインプットしていくということですね。なるほど。

そういう意味では、教えるという事の最高峰に、なかなかハードルが高い「出版」があると思うのですが、朋子さんは1冊目の本というのはどういう流れで出版したのですか?

1冊目の出版は「書きたい本」より「ニーズがある本

山口:そうですね、今塾を12年やっている中で、最初に夫が出版しました。それで「朋ちゃんも出版したらいいんじゃない?」と夫から言われまして…。

その時には塾を何年かやっていて、ノウハウはあったのです。しかし、出版の仕方を知らないので、「誰か出版社に知り合いとかいないかな?」と塾生に聞いたのです。

そうしたら、「フォレスト出版に先輩がいるので繋ぎましょうか」という方がいらっしゃいました。

私はそのフォレスト出版の方に企画書を持っていきました。ですが、その企画書は全然ダメだと言われて落ちたのです。

「山口さんのこの経歴だったら、アフィリエイトの本なら出せます」と言われました。

私が最初に持っていった本は、実は「かたつむり起業」の企画を持っていったのですが、それはダメだったのです。

「山口さんはすごく稼いでいらっしゃるから、そのアフィリエイトのやり方の本だったらうちで出してください」と言われたのです。

どうしようかなと思ったのですが、1冊目がもともと書きたい本でなくとも、その本が売れれば本当に書きたい本はいつか書けるだろうと思って、1冊目はアフィリエイトの本を書きました。

小林:自分で持っていった企画書は採用されなかったけれど、違う形でと言う事ですね。そしてその出したかったテーマも2冊目で出版に至っているのですね。

山口:そうです、2冊目で存分に書きました。

出版出来る人と出来ない人の差とは?

小林:では、出版出来る人と出来ない人は何が違うと思いますか?

山口:いろいろありますが、1つは伝えたいという情熱かなと思います。だから、それが世の中のためになる、みんなのためにこれは知ってもらいたいというその情熱があったうえで、その人がすごく詳しいか、もしくはきちんと深く話せるかということが大事だと思います。

私はこの4~5年、夫とずっと出版合宿をやっています。出版のプロデュースも10人ぐらいしているのですが、すごい知識があっても情熱が足りないと、やはり出版に至らないのです。

知識はまだそこそこですが「何かをすごく伝えたい」という思いがある方は、その人柄を買われて出版社の方に「一緒に企画を考えましょう」と言われる事があります。

企画は決まっていないのだけれど、人からの採用で決まっていく人も多いです。

本を出したら、「あなたから学びたい」という塾生が激増

小林:朋子さん自身や塾生さんたちの中でも本を出されている方はたくさんいらっしゃると思いますが、本を出してどんな変化がありましたか?

山口:皆さん、まずプロ意識を持っていきます。やはり本屋さんに自分の名前の載った商品が並ぶわけではないですか。そして見ず知らずの人がそれを読んでくれて、自分のホームぺージなりブログなりを検索して見に来てくれて、反応があるわけです。

私は初めての本を書いた時に思ったのが、もちろん起業塾をやっていたのですが、本を出した瞬間にワッとすごい数の人数が入ってきたのです。

今までは細々と紹介や口コミで入ってきていたのがワッと入ってきた時に、「ああ、本を出すというのはこういうことなんだ」と感じました。

私は、本を出した事で自分の考えに共感して、もう教育された状態で「あなたの所で学びたいです」という人が来てくれる媒体を持ったのだ、と感じました。

この変化により、自分がプロとして高みを目指していこうと思ったので、自分のレベルも更に上がったり、意識が変わったと思います。

小林:なるほど。確かに出版のパブリッシュはパブリックになると言いますね。では本当にプロとしてのセルフイメージが出来上がったこと、あとはお客さまがワッと来るという変化があったということですね。

山口:そうですね。

離婚する人が激増、改めて求める起業の形を考えた

小林:朋子さんは主婦起業というだけではなく、幸せな主婦起業ということで、幸せということを大切にされていらっしゃいますね。

確かに今までの流れでブログを書き、アフィリエイトを行って、そこから「伝える仕事」「教える仕事」「出版」になり、見ている方も「確かにこれでお金を稼げる」というイメージを持たれたと思うのです。

同時に「お金」ということと「幸せ」ということが両立するケースと、もしかしたらしないケースなど、いろいろあるかと思うのですが、お金や幸せに関してのことも少し教えていただけますか。

山口:そうですね。私は未経験の主婦の人たちに、ブログでお金を稼ぐ方法を教えた時に、初心者で入ってきて、いきなり100万円、200万円を稼いでしまう主婦が出てくるのです。

小林:すごいですね。

山口:そうすると何が起こるかというと、想像がつくかもしれませんが、旦那がいらなくなります。

小林:男としては全く想像が出来ていなかったです。

山口:本当ですか?旦那さんにストレスを抱えていたり、夫婦仲が悪かったりするケースに限定されますが、「すごく我慢してきた。でもこれで我慢しなくていい。私これで食べて行ける。」となります。

今までは経済のために夫が必要だったけれど、我慢していたのがもういらなくなる、と言って、稼げるようになってから離婚した人が続出したのです。

子どもがいなければまだいいのですが、子どもがいる場合、子どもをどちらが引き取るか。自分が引き取るにしろ、相手が引き取るにしろ、子どもと親が離れ離れになったりするケースを見てきたのです。

その時に「この形は私が望む起業ではない」と感じました。私は家族がもっと幸せになるために、例えば「あと月10万円あったら子どもの習い事が増やせる」や「家族で旅行に行ける」そして「お母さんも新しいことを始められる」など。

そういうふうに家族が幸せになるためにお母さんの起業を勧めていたのに、稼いだ人たちがみんな離婚して「え、ちょっと待って!」と思ったのです。

聞いてみると「家族の時間を犠牲にしてずっとパソコンに向かっている。家は片付いていない、ごはんは作らない、旦那さんとの会話もない。子どもが聞いてきても相手にしていない。」と言う事もありました。

お母さんたちが100万円などを稼いだ時に「子どもや家庭をないがしろにしているのは少し違う」と思いました。

ではどういう状態が幸せなのか、というと、家族を幸せにして、ごはんも家族で食べる、夫婦関係も良くする。そして空いている時間があったらそこで好きなことで起業しましょう。

その時に100万円というのを無理に目指す必要はなくて、本当に必要な額を算出してみたら、大体みんな10万円ぐらいだったのです。

小林:意外とですね。

山口:そうなのです。結局旦那さんがいる主婦なので、子どもや家族のためにあと10万円あったらすごく生活が良くなるというという声が多かったのです。

ですから空いている時間で10万円、ということで、私はこの本にも『主婦が1日30分で月10万円をGetする方法』と書いたのですが、これが彩塾のコンセプトです。

1日30分だったらどんなに忙しい主婦でも隙間時間を作れるはずなので、そこで10万円を得られたら家族がみんな幸せになれると、伝えています。

ここで大切なのが、実は旦那さんの存在です。男の人は、すごくプライドが高いのです。奥さんの方の収入が上がってしまうと、プライドがズタズタになってしまいます。

小林:きっとそうですよね。

本当に大切なものを見失えば、幸せな主婦起業は成立しない

山口:うちでもそれはありました。これは私がいけなかったのですけれども、私が先ほど言ったアフィリエイトで500万、600万と稼げるようになった時に、まず物の値段を見ないで買ってしまうようになりました。あとは夫に相談せずに色々なことをしてしまうのです。

私は当時埼玉に住んでいたのですが、ある時「東京に部屋を借りて、仕事をやる時はそちらに行くね」と夫に言ったのです。

そうしたら「まだ子どもが小さいのに、うちはどうなるの?俺はどうなるの?俺の存在って何?俺が働く意味はあるの?」とすごく言われました。

小林:でも、それが言える旦那様は素晴らしいですね。

山口:そう、そこが素晴らしいのです。普通だったら「勝手にしろ」となるのですが、本音を話してくれたので、そこで私もはっと気付きました。

「そうだ、私がここまで出来たのは夫が協力してくれたからだ。だから、自分が稼いでるからといって天狗になってはいけない」と思って。それからは少し仕事をセーブして、本当に空いている時間で出来ることをしようというふうに、仕事のスタンスを変えました。

そうしたら夫婦仲もすごく良くなったので、「やはり大事にすべき優先順位をきちんと決めておかないと、危ないところだったな」と思いました。

ですからお母さんたちにも、「大事なのは金額ではなく、あなたが本当に大事にしたいものをまず大事にしてね。その残った時間でやればいいよ」と伝えています。私はSNSやブログなど、そういったことを指導していますけれど、「それを第一にせず、隙間時間でいいよ」ということはずっと言っています。

小林:なるほど。最近売上を下げようというような本が結構ヒットしているのですが、やはり右肩上がりの中で行動してきた人たちというのは、目標を達成してという感じで、下げるということを何か「負けた」というように思う方もいますよね。

山口:そう、負けた、というような感じになってしまうのです。でも本当にその金額が必要なのかと考えると……。正弥さんのような人は別ですが、私はターゲットが主婦なので、主婦の人たちが、では100万、1,000万、1億などを本当に目指したいのかというと実は違う。

「何をしたいの?」というと「家族で温泉に行きたい」や「子どものバレエの習い事を増やしたい」など、やりたいことはそういう感じなのです。それは10万で出来るよね、となったら「確かに」という感じです。

リモートワークで皆が在宅する未来を前に、考えてほしいこと

小林:そういう意味では、今のお金と幸せのことも含めて、これからリモートワークなどでみんなが自宅にいて、ある意味少し昔に戻ると思うのです。

私の祖父母はふとん屋さんを開業して、みんな朝昼晩家で食べて、家の隣にふとんを作る工場があって、家族で四六時中一緒にいたのです。

だから団欒の時間もあって、仕事とプライベートが融合して、結構ハッピーだったのです。

でもそういうことに慣れていない共働きで、7時間〜8時間会社で働いていたという人が、いきなり家の中にみんないる、というようになった時に、気を付けなければいけないことは何かありますか?

山口:そうですね。これから働き方が大きく変わると思うのです。AIで仕事が減ってきているし、外国人もすごく入ってきています。

もしかしてこれからベーシックインカムなどが導入された時に「もう働きに行かなくてもいい、」という時代が来るのかなと、私はその気配を少し感じています。

この間正弥さんにも少しお話しをしたのですが、私は少し自分の事業を縮小しようと思っています。

その空いた時間で「本当に大事なことと向き合おうと思っている」のです。それは家族だったり、あとは自分が本当にやりたくて先延ばしにしていたこと。勉強であったり、やりたいことをやったり、ありのままの自分でいて幸せになる活動に時間を割きたいなと思っています。

やはりお金を稼ぐことや、有名になる、認められるなど、得ることばかりにフォーカスをしていたのですが。それは「もっともっと」と、際限がありません。

そして「いつまでも幸せになれないな」と思った時に、人生の午後という言葉を聞いて「私は人生の午前はすごく頑張ったから、これからは「もっともっと得よう」ではなく、本当に大切なことだけを大事にしていく生き方をしたいなと思っているのです。

リモートワークのように、会社に行かなくていいという働き方が始まった時に、皆さんには1回立ち止まって、自分が何を大事にしているのかということをもう1回考え直してほしいなと思います。

今は結婚しない人も増えているし、離婚している人も増えているし、1人暮らしの人もすごく増えていますよね。

ネットもあるし、友達もいるし、情報もたくさんあるから寂しくないのかもしれないのですけれども、最終的に自分が人生の後半になった時に、何があれば本当に幸せを感じるのか、ということを少し考えて、今から時間をかけて作っていってほしいです。

それはもしかしたら、1つのコミュニティを作ったり、コミュニティに所属することかもしれないし、人間関係を作ることかもしれないのですが、それは簡単には作れないと思うのです。

ですから今からそういう趣味を始めるのでもいいし、何か勉強をするのでもいいので、そういう時間を少し作ってほしいなと思います。

【彩塾の魅力】起業のゼロからイチを作るノウハウが学べる

小林:その中で女性の幸せを大切にした、彩塾というコミュニティも長年主催されていますけれど、これはどういうコミュニティなのですか。

山口:主に主婦が起業しようと思った時の、ゼロからイチを作る塾です。「何をしていいか分からない、自分に何が出来るのかも分からない。分かったとしても、起業は何からスタートするの?」という人たちに、まず月2回セミナーがあって、テキストも月に2回配信しています。

ゼロからイチにするために、では旗を立てましょう。この旗というのは、自分は何が得意で、どんな価値をお客さまに提供出来るのかという肩書を決めたり、プロフィールを決めたり、サービスの内容を決めたりします。

そして、それをお客さまにどうやって届けるのか、そのお客さまは何を見ているのか、というところで、「SNSという媒体」や「メルマガ・LINE」「ブログを書いて検索してもらおうか」など、今ならYouTubeもありますね。

このように「何を使ってお客さまに届けるのか、そして何を届けるのか」ということを決めながら情報発信をして、段々と慣れてもらっています。

最初は皆さん、顔を出すのも怖い、名前を出すのも嫌となっているので、「名前も顔も出さなくてもいいよ、情報発信をしてまず知ってもらいましょう」というところからやっています。

そして慣れてきたらセミナーなども始めてみて、反応を感じていただく。

そして自分が言っていることにこんなに反応が返ってくるということがわかると、皆さん段々と顔出しも名前出しも平気になってきて、プロとしての自覚が出てきて、気付いたら本を出していたり、セミナーをバンバンやっていたりという形になっている方が多いです。

【彩塾の魅力】お互いが成長し合い、相談し合える主婦仲間ができる

小林:もうすでにたくさんの先輩主婦起業家さんたちがいらっしゃると思うのですが、女性特有の、例えば子育てのこと、夫婦関係のこと、先ほどのお金のことなど、なかなか人に相談出来ないそういうことなども、先輩や朋子さんに相談したりも出来るのですか?

山口:出来ます。私のコミュニティというのは9割ぐらいが主婦の方なのですが、Facebookのように自由に投稿も出来るし、それに対するコメントも出来るのです。

そこで夫婦関係の悩みだったり、子育ての悩みだったり、自分自身が今こんなことで悩んでいるということを書くと、何百人もいるSNSなので、本当にみんなが励ましたり、アドバイスをしてくれたりします。

塾自体は5ヶ月などで終わりますが、その後継続でずっとコミュニティにいることは出来るのです。もう12年継続していますから、一番長い人だと12年ます。

小林:初期の方ですね。

山口:そうです。そして平均すると5~6年継続するのです。普通の塾は自分の期が終わってそれでおしまいだと思います。

そのままずっと、みんなが仲間のままどんどん大きくなっていくというものが、ほかのコミュニティではないのかなと。みんなでお互い成長し合いながら育っているコミュニティという感じです。

【彩塾の魅力】オンラインでいつでも繋がれる旧友のようなコミュニティ

小林:いいですね。これからともすると自宅にいると、本当に孤独になって人と分離してしまう、という人も出てくると思うのです。そうやってオンラインでもいろんな人と、先輩主婦起業家さんとつながることが出来るというのはすごくいいですね。

山口:そうなのです。このオンラインというのがすごく大事です。

私たちの塾は北海道から沖縄までいるし、海外にもたくさんいるのですが、一度も会ったことがない人たちがたくさんいるのです。

でもZOOMなどでいつもオンラインで顔を見ているし、話しているから、何かもう旧知の友のような感じです。

子どもが寝た後に、夜9時からZOOMでみんなで話すという感じなので、場所や時間というのを本当に超えて、それがそのままビジネスにもなっているし、学びにもなっているし、コミュニティとしての交流も出来ているという、最先端の形でやっているのかなと思います。

小林:あまり近くなりすぎないのも逆に良かったりするのですね。

山口:そうなのです。だから会ったこともない人だから、逆にナイーブな旦那さんとのことなども相談出来たりしますよね。近所のママ友に言ったりしたらワッと噂が広がったりして言いにくいのですが、全然知らない人だからこそ話せるというのはあると思います。

小林:分かりました。ありがとうございます。あっという間にお時間が来てしまいました。

山口:本当にあっという間ですね。

“幸せな主婦起業”に興味を持たれた方は

小林:今回は幸せな主婦起業ということで、その専門家である山口朋子さんにお話しを伺っていきました。

これを見て「主婦起業をやるぞ」と思った方は、この下に山口朋子さんが主催されている彩塾のご案内にアクセス出来るようになっていますので、ぜひお気軽に登録してみてください。

それでは、朋子さん、今日はありがとうございました。

山口:ありがとうございました。

【HP】山口 朋子公式ホームページはこちら

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