【永松 茂久】影響力・成功の条件

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『影響力』『成功の条件』著者永松茂久先生とは?

【永松 茂久先生プロフィール】

「影響力」「成功の条件」著者
株式会社人財育成JAPAN 代表取締役
知覧富屋食堂ホタル館(旧富屋食堂)特任館長

大分県中津市生まれ。
「一流の人材を集めるのではなく、いまいる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人財育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。「人のあり方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は38万人にのぼる。

大分、福岡で5店舗の飲食店と2店舗のフィットネスクラブを経営するかたわら、2017年より東京麻布十番に拠点を構え、出版、セミナー講師、コーチ、コンサルタントを目指す人のための人材育成スクールである「永松塾」を開講。口コミで全国から人が集まる「永松塾オンライン」「湘南未来実現合宿」、指導者を目指す人のための「永松塾メンターズカレッジ」「ブランディングコンサルティング」の4つの柱を元に、多くの若者たちの指南役として活躍中。
飲食店経営、フィットネスクラブ経営、塾の主催だけでなく、自身の執筆、講演、出版プロデュース、イベント主催など、数々の事業をこなす、メイドイン九州実業家である。

【ホームページ】永松茂久先生オフィシャルサイト
【著書】『影響力』
【著書】『成功の条件』


小林 : こんにちは、小林正弥です。今回も著者対談を始めさせていただきます。今回はミリオンセラー作家の永松茂久先生にお越しいただきました。先生、よろしくお願いします。

永松 : よろしくお願いします。

小林 : 永松先生のことは、皆さんもうご存じかと思いますが、僕と先生の関係について、少しお話させていただきたいと思います。僕が本を出す前後ぐらいからお会いさせていただいておりまして、僕の出版のメンターです。

今、僕の事業が非常に伸びていますが、その中で僕自身のチームができてきました。チームの人が増えていくと、それにあたって今まで経験したことのない課題が出てきました。そういったときに、リーダーとしてどうあるべきなのかということを、先生にいろいろな角度からアドバイスをいただいております。
今、どんな活動をされているか、先生のほうから教えていただけますか。

永松 : 皆さん、こんばんは。永松茂久です。今日はお招きいただき、ありがとうございます。今の事業内容について、お伝えさせていただきたいと思います。大分県の中津市という、福沢諭吉先生の生まれ育った場所で、僕も生まれ育ちまして、約20年前に、そこで3坪のたこ焼きの行商から、商売をスタートしました。

今は株式会社人財育成JAPANで、飲食店ダイニンググループや、フィットネス事業をやっています。この人財育成JAPANは、材料の「材」ではなくて、財産の「財」です。日本の宝と呼ばれる人を育成していこうという会社を一つと、今ここは東京の港区麻布ですが、ここのショールームというセミナールームをつくったことをきっかけに出版社をつくろうということになりまして、今センチュリー出版という出版社を経営させていただいてます。

人生の悩みを解決できるコーチングバーとは

小林 : 今センチュリー出版と、バーアンサーというお話が出ましたが、それは先生の長年の構想の中にあったと思いますが。

永松 : この本になったのが3年前ですが、そのちょうど1年ぐらい前から、東京に絶対出版社とバーをつくるんだと。しかもこのバーは、普通のバーではなくて、悩んだ人たちが人生を解決できるコーチングバーというコンセプトで、もともとそういう未来の設計図をつくっていたんです。それをたまたまある編集者が目にしたことで、「これ、まとめて本にしましょう」ということで書いたのが3年前の『成功の条件』です。この本の中に、バーのマスターに導かれて、バーアンサーというところに若者が来ます。そして壁1枚隔てたら、その奥に出版社があるよという、意味不明な構想なんですけど、それがそのまま叶ってしまいました。

小林 : それがまさにこの場所になるんですね?

永松 : この場所ですね。今日は後ろに本を並べていますが、普段はお酒を入れて、昨日も夜中までお客さんが来て、やっていました。

小林 : 今日は撮影の関係で映りませんが、この反対側が結構広いですね。

永松 : 椅子だけであれば120名、テーブルを入れたら55名ぐらい入るセミナールームになっています。セミナールームの中にバーカウンターがあるのは、多分日本でここだけかなと。

小林 : 今日はバーで対談をするという記念すべき日ですね。

永松 : 初です。ありがとうございます。

小林 : ここで永松先生にお悩み相談とか面白そうですね。

新たなコンテンツでビジネス教育を拡大するために

永松 : これからYouTubeや動画にも力を入れていきます。今アメリカの方では、教育YouTubeというのが、かなり先駆けてやられています。YouTubeというと呑気な楽しい芸みたいなノリですが、いろいろな学校の先生や講演家や、正弥先生のようなビジネス教育者をされている方たちが、この中にどんどん参入されてくると思います。

小林 : 今、YouTubeで教育的なコンテンツを流して、コメント欄でそれに関して学んだことをコメントしたりという、動画とコメントの相互学習もYouTubeでできるというすごい時代ですね。

永松 : 本当にすごい時代ですね。

小林 : 1人の教師が、世界中の人たちに対して授業ができてしまう訳ですよね。

永松 : これからの時代は何が起こるか分からないですね。隣にセンチュリー出版のオフィスがありますが、そこに動画の会社を入れてしまいました。今まで日本全国いろいろなところで講演会をやって、講演会だけ数えたら多分3000回近くやっています。

小林 : 40万人動員されていると書いてありましたね。

永松 : 今年の1月に、神戸で1万人の人の前で講演させてもらいました。講演は、いろいろなところへ話が飛びますが、ときどき「あ、俺、いい話をしたな」と思うときがあるのです。しかし毎回映像班がついてくるのは大変なので、これはどうしたものかと考えた結果、ここであれば、講演を何十時間やっても、自分のところの物件なので、いいじゃないですか。

来たら、すぐに3カメが準備されている状態が理想だなと思っていました。そしたら、映像クリエイターのロボット開発をされている会社社長のカワサキ先生と仲良くなって、僕たちの動画もやってくださいということで、今やらせてもらってます。

未来実現、夢をかなえるために大切な「言葉」

小林 : 先生の代表作に『言葉は現実化する』という本がありますよね。出版社をつくることも、バーをつくることも、そして東京タワーが見えるところという夢も実現されていて、先生が言葉にされたことが次々実現していくのはなぜかということも、今日お伺いたいと思います。

永松 : 『成功の条件』は、僕がつむいだ言葉集みたいなもので、ストーリー形式にしています。ストーリー形式にすると、台本を作ったような形になります。

小林 : 自分の人生の台本ということですか。

永松 : 脚本どおりにやる。家からは東京タワーが見える、だったら借りるときも東京タワーが見えるというのが絶対ですし、「バーアンサーの奥にセンチュリー出版があるんだよね」ということになれば、事務所付きセミナールームがいいなと、そのままやっているだけなので、簡単と言えば、ものすごく簡単なんですよ。

小林 : それはすごい成功法則ですよね。

永松 : 永松塾という塾をやっていまして、未来実現、夢をかなえるというテーマで、いろいろなことをやらせてもらっていますが、まず塾生たちに未来の脚本を書いてもらいます。できるかどうかは、どうでもいいので、まず未来の脚本を書いてねと。
あとはその脚本にしたがってやっていけばいいだけです。本当に不思議なことに、「こういう人がいたらいいな」というのが、今うちのプロジェクトメンバーで、スコーンスコーンとはまっていて、「次、多分こういう人が来ますよね」とみんなが網を張っていたら、「来た!」ということで、みんなでこの脚本どおりやっています。

永松先生が考える人生の成功法則

小林 : 『成功の条件』と、『言葉は現実化する』、ぜひ併せてお読みいただきたいと思います。人生の台本を作っているというところで、なかなかうまく妄想できないというか、現実的に考えてしまう人もいると思いますが、それに対してヒントをお願いします。

永松 : それは癖なのかなと思います。この世の中で、一番重要なのは人の心の中だと思います。どこまででも飛んでいける。空想の中では、月にも行けるわけです。ドラえもんにも会える。でもそういう人は、空想すら自分に許可してないんですよ。「どうせやってもできないから、考えるだけ無駄だよね」というと、考えるだけ無駄だよねという人生になります。

これだけ自由な裁量を与えられているにもかかわらず、それではもったいない。僕は昔から大ぼら吹きだと、よく言われてましたが、ほらはでかいほうがいい。基本的には、自分の使う言葉が自分自身を導いていきます。「できる」と言えば、できるかどうかは別にして、確実にできる方向に向かっていきます。

「できない」と言うと、できない方向に向かっていくという、結構シンプルな法則だと思います。僕もいろいろな成功法則や、いろいろな人の体験談を学ばせてもらっていますが、夢をかなえるとか、自分のやりたいことをやるために、一番大切にしたほうがいいのは、多分言葉だなというところに行き着きました。どんな言葉を使って、どんな言葉を聞いて、どんな言葉を目にするか。

僕は基本的に、環境というのは言葉だと思っていて、言葉環境が自分の未来をつくっていきます。まず自分自身の言葉というのはコントロールができますが、その次に自分が聞く言葉も見る言葉も、実は選択権は自分にあります。誰と出会って、誰と共に歩いて行くか、誰の言うことを信じるか。これで自分の環境が変わっていくので、「成功法則を挙げなさい」と言われたら、一番にいい言葉の環境の中に身を置くことだと思います。

優秀な人材を育てる「否定」の無い空間作り

小林 : 先生は本や、講演活動、映像などで、ポジティブな人生を好転させる言葉を使って、人に影響を与えてこられたと感じます。僕自身も影響を受けました。

永松 : いろいろなことを試した中で、やっぱり言葉かなと。自分の周りを、いい言葉の環境につくりあげていく。今、日本は残念ながら、言葉の環境はよくないと思います。政治家が漢字1個間違ったぐらいで、ワイドショーを何時間もやるなよと。もともと譲り合ったり、周りの人と助け合う和の民族であるにもかかわらず、その人たちがお互いに責め合っていく環境の中で、結果的に自分自身が苦しい環境をつくっています。

小林 : 自分の言葉が自分を苦しい環境にしている。

永松 : 人を批判する環境に自分がいたら、人からも自分が否定される環境になるので、そういったときにパフォーマンスが出るわけはないと思います。なので僕たちがやっている塾も、飲食店も、全部そうなんですが、空間ルール、空間コンセプトというのが“否定禁止”です。否定のない空間。これは僕たちの実験ですが、人は自分のやりたいことを否定されなかったら、できるんじゃないか。

「こういう方法あるよ、ああいう方法あるよ」とみんなが助け合っていく肯定空間だったら、どういう人たちが育っていくのかという実験をしています。ありがたいことにこの中から、リーダーズクラブのメンバーの1人、2人はもう出版が決まり始めたり、講演活動家としてデビューしたり、コーチとしても月3桁も売るような方が出てきたり、やっぱり言葉はすごいと思います。

行動出来る人と出来ない人の違い

小林 : 2019年6月に『人生に迷う君に送る24の手紙』という新刊が出ましたが、今の流れで、自分の人生は自分の言葉でつくるということですが、決まった答えではないので、誰でも迷いますよね。まさに迷う人たちに対しての手紙ということですか。

永松 : この本は僕の中で初めて、1テーマくくりというやり方でしたが、その中に通る1本の線を捨てる勇気。1個の封筒の中に、3通の手紙が入ってるとして、24回手紙が来る設定なんですが、その中に書いてるのは、とにかく何々を捨てる。何かを得るために捨てていきましょう。

正確に言うと、ものを手放していきましょうという言葉なんですが、「捨てる」という言葉が言葉的に強いので、あえて「捨てる」という表現にさせてもらいました。例えばそこに柿の木があるとします。その柿の木に、ものすごくおいしそうな柿の実がなっていたとします。「おいしそうだな」と思いながら、みんなそれをじっと見てる。その中で、その柿を食べちゃった人がいる。それは誰かと言うと、見つけた瞬間に柿の木に登り始めた人。表現的には迷ったんですが、「そこになってる柿の実、食ったら駄目だろう」と自分で突っ込みながら、でも例え話としていいかなと思ったのが、なぜその人が軽やかに行動ができるのか。それは、心の中に無駄な思考がないからです。

多くの人が今まで自分の人生をつくってきた中で、いろいろな考え方や常識をインストールしますが、この常識が全部使えるものであればいいですが、残念ながら時代は絶対に変わっていくので、価値観も変わります。
昔は家柄が勝負という時代がありましたが、今からすると意味不明ですよね。でもその時代はその価値観を持っている。その後、学歴社会や経済重視社会が来て、とにかく学歴がいいこと、いい会社に勤めること、その中で出世していくことが常識でした。20年ぐらい前まではそうでしたが、今は9割近い人たちが、自分で何かをやろうとか、独立しようとか、1人でビジネスができる時代になってきた。

となると、この時代の常識がまたできてきます。常に常識、価値観は変わっていくにもかかわらず、昔の価値観や昔の失敗という思考を身につけて、それを50キロも100キロも背負っていたら、重くて動けません。行動力がないのではなくて、荷物を背負い過ぎ。だからそれを一個一個おろして、捨てていこう。捨てたら、あなたの行動は必ず軽くなりますということです。よーいドンでスタートするときに、100キロの荷物を背負っている人と、50キロの荷物を背負っている人と、何も背負ってない人だったら、それは絶対に何も背負ってない人が速いに決まってます。だから得るためには、まず自分の中の無駄な思考を手放していこうという本です。

小林 : 何かここからもう一歩やるぞというときに、この捨てる勇気というのが、本当に大切だなと思いました。この本は、何かやるぞとか、何かちょっと行けないなというとき。そこに柿があるけど、自分で行ったら周りにどう思われるかなとか、そういうときにこの本がいいですね。

永松 : 背中を押せる1冊になれたらいいなと思います。迷っている人はいっぱいいるらしく、僕も迷うときありますが。

著書累計100万部の永松先生が語る出版する事のメリット

小林 : 捨てる勇気ということが、ライフスキルとして非常に分かりやすく書かれています。いよいよ今日のメインテーマです。『影響力』、この本は先生の著書、累計100万部というタイミングなんですね。

永松 : この本で100万部ですね。

小林 : 100万部というのが凄い事だと、僕自身も本を出しているからこそ、分かりますが。

永松 : 正弥先生も絶対いきますよ。まだ具体的には言えませんが、実は出版がありますよね。4月と、その後まで決まりました。おめでとうございます!

小林 : ありがとうございます。ちなみに100万部に到達される前から、まさに100万部ということを言葉にされたと思いますが、100万部に至るまでの軌跡を教えてください。

永松 : 結構やっていたことは簡単です。最初の1冊目、2冊目のときに、僕たちは未来会議といって、常に未来を先にお祝いしようと。お祝いして、そこでインタビューして、「どんな辛いことがありました」「どう乗り越えました」みたいなことを、居酒屋で酔っぱらってやっていたときに、僕がその中で「100万部達成しまして、どうもありがとうございます」と言ったら、「おめでとうございます!」ということをやっていました。

でもやっぱり本って、書ける人はいくらでも書けます。コーチ、コンサル、お医者さん、先生業の人は、絶対に本を書けます。コーチやコンサルはクライアントの問題解決をやっているわけで、その問題解決の手法をこの中に入れたら、本になるだけです。本にするのが意外と大変なのは、実業系の社長です。僕はプロデュースも55作やってきましたが、なぜ難しいかというと、「社長、そのときの人の見抜き方はどうしたらいいんですか」「うーん、勘だね」と言うわけです。「社長、それだと本にならないので」「いや、僕は見たら見えるんだよ」「見抜き方はありますか」「それは分からないなぁ」みたいな、もう大変です。

小林 : そういった意味では、コーチ、コンサルの方というのは。

永松 : 答えを持っている方々だし、答えを導き出したり、人にこうしたら、こうよくなったという実績を持たれている方々なので、そのセオリーを持っているなら、早く本にしてしまえばいい。

小林 : コーチ、コンサルの方々は、確かに出版をされたらすごくいいと思いますが、あらためて出版の魅力というのを教えてください。

永松 : この中に書いています。「コーチ、コンサル、セミナー講師などのメンター業は本になりやすい」。出版で得られるメリット1、机とパソコンさえあれば、好きな時間でどこでも仕事ができる。メリット2、情報を一番多く届けられる。本の中の情報というのは、まともにやると1泊2日ぐらいかかります。

それがこの中にダイジェストとして入ってますので、情報的には一番多く届けることができます。メリット3、読者さんと長く向き合えるから影響力が大きい。本は、1対1でしょ。1人で読みますよね。ということは、著者とあなたが狭い部屋に入って、2人でずっと話を聞いてるのと同じ状態なんです。こんなに長く向き合えるツールというのは、おそらくありません。

小林 : 確かに僕も本を出してから、セミナーに来てくださる方との信頼関係が最初から近い感じになりました。

永松 : 正弥先生がどういうことを思っていて、どういうことをやりたくて、どういう手法でやっていてということの、全部とは言いませんが、それの上の部分を見て来られた方たちなので、最初から深めようと思って来ますよね。なので影響力がものすごく大きいです。メリット4、自分自身の頭を整理でき、テキスト化ができる。メリット5、本を書くことで学び方が変わる。学ぶ側の学びではなくて、書く側の学びに変わる。メリット6、形に残る。メリット7、同志を集められる。本は言葉の集合体なので、自分が発したメッセージに共感してくれた人たちが集まるので、同志が集まって来ます。メリット8、同業者との出会いが増える。

小林 : 多分僕も本を書かなかったら、先生とこうやって対談をさせていただくことは、なかったですよね。

永松 : 本がくれた出会いですよね。メリット9、離れた人にも恩返しができる。地元でもコーナーをつくってくれているので、そういう人たちにも「元気でやってます」と伝えることができる。メリット10、周りが喜ぶ。メリット11、関連の仕事が増える。メリット12、人を導きやすくなる。

本を書いているというだけで、影響力、説得力が変わる。昔から言っていたことも、昔は伝わらなかったんですが、今はいくらか伝わるようになってきたというのがあります。なので書くことは、いいこと尽くめです。
「本が書きたいんです」と相談に来られた方には、「書いたらどうですか」と言います。“本を書く”と、“本を出す”はちょっと違います。商業出版として、本を出すというのが一番いいですが、なんでもいいからまず書いちゃおう。

初めての著者のプロデュースをやってきた中で、絶対書ける人の条件があって、「書きます」と言ったら本当に書いてくる人です。「これ、全然使えません。すみません」と謝っても、「書き直してきます」と言って、また書き直して送ってくる。書くんだと決めてからのスピードが、本当に早いです。これは共通点です。

出版業界で成功するために必要な総合プロデュース力

小林 : 処女作のプロデュースも、多くされているんですか。

永松 : 半分ぐらいがそうだと思います。おそらく8、9割が、1、2、3作目のどれかです。

小林 : 本を実際に出版できる人と、止まってしまう人は、とにかく書き続けられるかというところですか。

永松 : そうですね。冊数を書き続けていく人は、自分の中にあるものだけを書かないです。人から学んだもの、教わったもの、そして起きたこと。常に人生自体の学びをブラッシュアップさせていくと、その都度必要なものが出てきます。『影響力』という本は、もう10年以上前に書いてました。僕は本格的に書き始めて9年ですが、そのときに『影響力』を書いていたら、絶対売れなかったと思います。ネットもSNSも整備されていないですし、1人起業という言葉が出てきたのも最近なので、その都度書き続けていくことで、その時代に合わせて必要なものを書けるようになってきます。

小林 : 本を書くということを通じて、自分自身の人生の次元がより上がっていくというか。

永松 : 結局著者が一番あるんじゃないですか。もちろん読んでくださった人もそうですが、情報を集めて、その学びをして、自分がエキスをそこに詰め込むことで、一番勉強になるのは自分自身じゃないですか。リーダーはどういう人かというと、社長だけではなくて、コーチやコンサルなど導く人たちを、リーダーやメンター業という表現をしていますが、皆さん、本当にいいもの持っているのに、本の書き方が分からないとか、どうやって出版社に持っていけばいいのか分からないという悩みをたくさん持たれています。でも、これだともったいない。

せっかくこんな宝を持っているのに。でも出版社さんも忙しい。今、出版社さんというのは、著者さんをプロデュースする余力がないぐらいノルマが多いんです。本をつくって出すときに、最初は編集者さんに企画書を通すところから始まりますよね。よーいドンで始まったら、今度はその本のプログラムつくったり、その本の出版記念のセミナーを仕掛けたり、そこに対してSNSでリストを増やしていったり、そういうアンダーの部分をやろうよということで、センチュリー出版をつくりました。

小林 : 総合プロデュースですね。

永松 : 優秀な著者さんは、次から次へとネタが出てきます。本も時の運というのがかなりあるので、売れた、売れなかったという判断だけだと博打になってしまうじゃないですか。その本を読んで、1人でもいいと思ってくれた人が、もっとアフターのプログラム欲しいなと思ったときに、「あるよ、ここに」というのをつくっておく。正弥先生が『最高値』を出したとき、こんなにうまくいかれてる理由というのは、THEONEを先につくっていたからですよ。

小林 : 『自分を最高値で売る方法』を出した直近の経済価値だけでも、1億円以上、優に来ましたので。

永松 : 優に行く人、いないです。先生のは、本当にすごい成功モデルなんです。多分この『最高値』は、皆さんより僕のほうが読み込んでいます。

出版業界で利益を上げるために重要な事

小林 : 逆に読者さんにとって、本で学べることと、プログラムやセミナーで学べることの違いというのは、何かありますか。

永松 : 深さが違うのが一つです。正弥先生の、「最高値の自分を変えてくれた1億円プレイヤーたちの教え」といったら、これで1時間しゃべることができますよね。でもページの尺があるので、ここまでしかしゃべれないものが、もっともっと聞ける。今、正弥先生に手伝ってもらって、“ZERO-ONE”という起業塾をつくってやっていますが、あの仕組みはすごいです。

小林 : “ZERO-ONE”というのは、どういうものですか。

永松 : 自分ブランドをつくっていこうということです。

小林 : 本を出したりですか?

永松 : 本を出すというステップは、もう1個上にありますが、その出版スクールの名前は、センチュリーという名前にしようと思っています。

小林 : ハイブランドな感じがしますね。

永松 : 世紀をつくるという意味で、センチュリーに。なぜプログラムがいいかというと、THEONEについてもそうですが、あれだけ課題が多くて、そして自分でやってたら、これは確かにうまくいくなと。そういうプログラムに触れると、絶対よくなりますよね。ある種、本は知識を知る。セミナーやプログラムというのは、その知識をもっと深く、自分が学んで実践して見につけるためのものなので、ちょっと目的が違うと思います。

小林 : 読者さんにとっても、より深く学び、結果を出していきたい人は、プログラムを。

永松 : それは絶対にやったほうがいいんですが、残念ながらそういうプログラムの本を出したときに、プログラムをつくれている人が少ないです。

小林 : 書くだけで精いっぱいになってしまうんですよね。命削ってますからね。

永松 : 本当にそうです。だからそこを支援する組織として、センチュリー出版をつくりました。編集者さんや、出版社さんからも、ものすごく喜ばれています。

小林 : 喜ばれるというのは、意外な印象ですね。

永松 : 出版社さんでは手が回らないから、それやってくれると、ものすごく助かると言われます。なので、著者と出版社のための出版社なんです。

小林 : そこをうまくつないでいくんですね。

永松 : つなぐ、そしてちゃんとプログラム化していく。その後、バックエンド、僕はアフタープログラムといってますが、アフタープログラム自体をプロデュースしていく。SNSでも積み重ねていくことで、どんどん上がっていくので、その辺りの支援だったり。

小林 : 僕の『自分を最高値で売る方法』は、1年前に出たんですが、ずっとAmazonのランキングが下がらないんですよね。それだけの手を打っているんですが、それがなぜできるかというと、本以外のところでのキャッシュポイントが僕はあるので、そこで生み出された利益を、本をより多くの人に読んでもらうための広告宣伝に投下できる。でも本の印税だけだと、とてもできない。本が売れたら出版社さんもハッピーですし、そういう意味でも、著者も出版社さんも全ての方がハッピーになるようなポジションがセンチュリーなんですか?

永松 : その総合プロデュースをします。ちゃんと出版社さんにも入るようにしますし、うちもいただきますし、著者さんもちゃんと利益を回していく。そうすることで、著者さんにも出版社さんにも、もっとパワーがつくので、この著者さんのあげる利益は出版だけではない。その後のプログラムもちゃんとつくれる。そのプログラムも、出版社にきれいに入ってくるんだったら、出版社さん断る理由は無いですよね。出版業界は今、斜陽産業、出版不況といわれます。15年前から比べると、全体の書店の4割がなくなっています。

小林 : バーアンサーやセミナールームにも、本がたくさんありますが、本がある生活はいいですよね。

永松 : 本を読む人だけがたどり着ける場所というのが、必ずあると思います。このコンテンツが1500円では安いだろうと思っています。でもあまりにもあふれすぎて、結局皆さんがどれを選べばいいか分からない。逆に多読になりすぎたり。よいしょするわけではありませんが、この本を読み込んで、THEONEに行って、あとは自分で実践したら、それでよくない?と思っています。『影響力』にもそれなりのことは書いています。

小林 : 『影響力』は、ミリオンセラーにたどり着いた人でないと書けないところがあって、『最高値』はゼロイチでたたき上げの人が書いた本なので、これとこれでハイブリッドでぜひお読みいただきたいと思います。

永松 : 志の高い、いい著者を増やしたい。そうすることで、いい日本につながっていきます。

小林 : 著者やプログラムをやる人は、いい言葉を広げて、またそこでいいコミュニティーができる。本や学ぶコミュニティーというのが、新しい組織体になってきている感じがします。最近、オンラインサロンなどもありますが。

永松 : そうしないと駄目な時代ですね。

プロジェクトチームという新しい働き方

小林 : 今までは、正社員だけ、副業禁止ね、終身雇用で死ぬまで一緒ねみたいな、すごくがっちりした感じの組織体がメインでしたが、今は先生のチームにしても、いろいろな人が自由に出入りして、それぞれのプロフェッショナルな部分を分かち合っている感じがしますが、新しいビジネスの仕方について、教えていただけますか。

永松 : 今からは会社じゃなくて、プロジェクトチームの時代になると思っています。よくあるプロジェクトの形ではなくて、皆さんが人生をかけて、そのチームをつくって、自分のポジションをそれぞれがしっかりとやっていきながら、プロフィットの中からみんなでシェアをとっていくという形になっていくと思います。センチュリー出版は、社員1人もいません。

小林 : まさに新しいプロジェクトチーム型ですね。

永松 : もう一個の会社、人財育成JAPANは何十人もいるので、こちらはチーム戦でやっていきますが、センチュリー出版に関しては、僕1人でやりたい。ここの中に事務局サポートというサービスがあります。

小林 : 著者さんは、自分1人いれば、周りのことは全部していただける。

永松 : この場所でワンストップで全部やります。映像、ライティングなど、フリーランスの連中がみんな集まって、センチュリー出版や、僕自身のいろいろなイベントのプロデュースをしています。これも来年辺り本になるかと思っていますが、僕は弱点力が高いと思っています。弱点、自分のできることと、できないことが、ものすごく明確に分かりやすくある人間なので、本書いたり、人前でしゃべったりは、人より得意なほうだと思います。人を集めるのも得意です。この二つは得意ですが、経理などは、決算書見た瞬間に眠くなりますので、それぐらい僕は理系が馬鹿なんです。母からも「あんた、理系が馬鹿だから」と言われてました。「母ちゃん、でも経営者は数字を見なきゃいけないんだよ」「大丈夫、見てくれる人がいれば」。なので、自分の弱点は強み。

小林 : 世の中では、“弱点を克服しよう”と言われますが。

永松 : あなたの弱点があるおかげで、誰かが活躍する場所ができるんです。うちのプロジェクトチームは、塾生上がりの方ばかりです。最初学びに来たのに、いつの間にかプロジェクトチームに入ってる。

小林 : それいいですね。今までだと、採用活動やって、お金も時間もかけて、それでも「あ、やめます」となりますが、自分から自己投資をして学んで、価値観を共有し成長した人がチームに入ってくるという真逆ですね。

永松 : イメージとしては、いっぱい集まってきて、「これ、できる人?」「はーい」という感じです。「やばい、これ全然できない」というときに、「あの人、できるらしいですよ」と聞いたり。うちにもトガワという新人がいますが、彼はうちの塾にずっと来ていて、輸入ビジネスをやっていたので、僕は輸入屋だと思っていたんですが、あるとき「シンジ、お前、IT詳しいのか?」「詳しいというか、システム屋を本業でやってます。先生、何か困ってることあるんですか」「めっちゃある。こんな感じ」「これ、すぐ解決できると思います」「お前、早く言え。お前のせいで、俺は1年苦しんだ」「先生に最初、システムやITの話、したと思うんですけど…」。今彼は、うちの柱の1人になっています。

小林 : 自分の弱点を知って、それを強みの人にお願いするというのが、メンター業の人は、ある意味人を導く立場なので、弱みを見せられないみたいなところがありますが。

永松 : 逆です。弱点隠して自分でやるのと、弱点さらして誰かに手伝ってもらうとだったら、はるかにそっちのほうがいいです。「なんでもできなきゃいけない」ということ自体が、無理があるような気がします。

小林 : 今までの学校教育は、隣の人の答案見たら怒られるじゃないですか。でも、チーム制だったら、「ここ、解けないから教えて」とカンニングもOKなわけですね。僕も1人でやってきたところから、先生に教えをいただいて、今いいチームになってきました。自分が山を登るのであれば…

永松 : 登った人に道を聞けばいい。

リーダーに必要な「大切な人を思って生きる」という考え

小林 : ということですよね。先生がされている活動は単純にお金儲けだけではなくて、『人生に迷ったら知覧に行け』の本にも触れたいのですが、先生の活動の原点である“日本をよくしたい”ということについて、最後伺いたいと思います。

永松 : 鹿児島の知覧の富屋食堂に、特攻隊を見送った鳥浜トメさんという有名なおばあちゃんがいて、その資料館の特任館長をさせてもらっています。もともとは27歳で自分が人生に迷ったとき、僕の祖父の遺言にしたがって知覧に行きました。そこで出会った特攻員さんたちの遺書で、僕の人生に大切なことを教えてもらいました。

それが何かというと、大切な人を思って生きる。明日死ぬ若者が、父ちゃん、母ちゃん、ふるさとの人たちがずっと幸せであるようにという思いを込めて、大切な人たちを守るために行きますと。そこで僕が単純に感じたのは、日本人の中にずっと流れてきたFOR YOUの精神。大切な人を大切にする。目の前の人がどうやったらよくなるのか。今ここにいるチームの方々が、どうやったら幸せになるのかを考えて生きることで、人生は絶対変わると思いますし、こういう教育産業や本を書くということ、プログラムを通して人がよくなっていくのも、自分の金儲けだけだと、絶対続かないと思います。

正弥先生がTHE ONEの中でも言ってるカスタマーサクセスにフォーカスするというのは、教育者としてもリーダーとしてもそうですが、人として大事だと思います。そこだけを目指していこう。こういうJAPANをつくっていくために、一番早いのはリーダーたちに火をつけること、リーダーたちをブランドにすること。そして志を持った人たちが、世の中にどんどん出ていくことで、僕自身が思い描いているJAPANに必ず近づくと信じています。

小林 : 日本をよくしたい、日本を元気にしたいというベースの、日本の大和魂というのは、特攻隊の人たちが教えてくれたFOR YOUなんですね。

永松 : 僕の場合は、特攻隊さんがきっかけでした。

小林 : そういう活動の全てが、著作活動や、スクールやセンチュリー出版に現実化している。

永松 : 全ては、ALL FOR CREATE、FOR YOU JAPANをつくるため。

日本をより良くしていくために

小林 : 日本をよくしていくという活動が、いよいよここから始まっていきますね。

永松 : その拠点として、ここの麻布にショールームをつくって、センチュリーをつくって、バーアンサーもコンサルティングとして使っていきます。

小林 : 先生の活動に触れていくには、どういうものがありますか。

永松 : ホームページはもうすぐフルモデルチェンジします。今は中のコンテンツをつくっている最中で、本格的に始めるが今年の夏過ぎ、正式リリースは秋にリーダーズフォーラムをやります。

小林 :昨年は何人くらい参加されたんですか?

永松 : 去年は400人です。 今年はもうちょっとしぼろうと思っています。そのかわり後ろにブースを出す。今度、コーチングのプログラムをつくります。FYCP、For You Coaching Programといいますが、僕も今“ZERO-ONE”をやっている中で、今すでに事業がうまくいってる人はトントンといけるんですが、まだこれからという人たちは、正弥先生がおっしゃっている4大領域がまだ埋まらないんです。どうしたものかと思ったときに、100万部ミリオンセラーのダイジェストが使えるかなと。もう一つは、僕らが伝えてきたFOR YOU精神、Made in Japanのコーチングというものを今つくっていて、夏ぐらいにプログラムがあがります。

小林 : 自分で完全オリジナルをつくるのもいいけど、もう結果を出された人の、特にコーチングという、最も人間的な部分が大切になってきますよね。

永松 : コーチング、大切になってきますね。

小林 : そこのコーチングスクールで、まずはコーチとか、しっかり人を導く型を身につけていくんですね。

永松 : そこから“ZERO-ONE”で、自分のビジネスに乗っけてもらう。“ZERO-ONE”でFYCPのプログラムに乗っけてやっていった人たちが、成功した際には、こっちで出版を全部やりますという、その3段階をつくっています。今は永松茂久のメルマガが、情報発信の一つです。今年秋に、一気にアプリなどもリリースしていく予定です。

小林 : あとで記事の中でも先生のメルマガ、ご紹介します。

永松 : ホームページも見てください。

小林 : あっという間の1時間でしたが、いかがでしたか。今回はミリオンセラー作家、そしてリーダー支援家の永松茂久先生に、お話を伺いました。今日はどうもありがとうございました。

永松 : ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

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