原田曜平氏と語る、AI時代の「自分を最高値で売る」— 大学でのゲスト講義&対談レポート

本記事では、若者研究・マーケティングの第一人者として知られる、ほんまでっかTV出演でもおなじみのマーケティングアナリスト・原田曜平氏と、THE ONE代表・小林正弥の特別対談をお届けします。
このたび小林は、原田氏の授業にゲスト講師として招かれ、ある大学の学生に向けて2回の特別講義を行いました。テーマは「AI時代に、自分を最高値で売る」と「自分という商品の開発戦略」。理系の学生たちに、AIに代替されない価値の作り方と、学生時代に何を仕込むべきかをお伝えしました。
講義のあとには、原田氏との対談を収録。話題は、個人や企業のなかに埋もれている技術・知見を、どうすれば「最高値の商品」に変え、社会に広げていけるのか——という一点に向かっていきました。
「素晴らしい技術ほど、本人はその価値に気づいていない」。若者と社会の変化を30年近く見つめてきた原田氏と、教育DXの現場で”技術の商品化”を支援してきた小林。二人の視点が重なった対談を、当日の講義・対談風景とともにご覧ください。
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対談相手のご紹介:原田曜平 氏

原田 曜平(はらだ ようへい)
ほんまでっかTV出演・マーケティングアナリスト
日本や世界の若者の消費・メディア行動研究、およびマーケティング(マーケティングリサーチ、インサイト開発、商品・パッケージ開発、広告制作等)を専門とする、若者研究の第一人者。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーなどを経て、現在はマーケティングアナリストとして活躍。
「さとり世代」「マイルドヤンキー」(いずれもユーキャン新語・流行語大賞ノミネート)、「タイパ(タイムパフォーマンス)」の生みの親であり、海外用語「Z世代」を日本のメディアに広めた人物としても知られます。現在はZ世代・α世代・β世代のインサイト(潜在ニーズ)発掘と、次世代マーケティングの研究に取り組んでいます。著書多数、テレビ・新聞・ラジオへの出演も多数。
▷ 公式サイト:https://yoheiharada-lab.com/
講義レポート:大学の授業で伝えたこと
原田氏の授業にお招きいただき、理系の学生たちに向けて2つの講義に登壇しました。テーマは、キャリア論とマーケティング。それぞれの講義でお伝えした内容を、かいつまんでご紹介します。

講義1|AI時代に、自分を最高値で売る(キャリア論)
1つ目の講義は、AI時代のキャリア設計がテーマ。「AIに仕事が奪われる」という不安の正体を解きほぐし、奪われるのは”仕事”ではなく”タスク”であること、そして人間の価値はむしろ「AIが届かない領域」に残ることをお話ししました。

キーワードは、自分の価値 = 希少性 × 需要 × 伝達力。この3つはすべて自分で動かせる変数であること、理系の武器は「手を動かせる・現場に行ける・モノに触れられる」ことにあり、それをAIの外側と掛け合わせると”最高値”が生まれること——を、自身の経験を交えてお伝えしました。
講義2|自分という商品の開発戦略(マーケティング)
2つ目の講義は、就活を「販売活動」と捉え、その前段にある「商品開発」に集中する内容。商品力には表層(スキル)・中層(経験)・深層(人格・責任・意思決定)の3層があり、AIで陳腐化するのは表層で、20年効くのは深層だという話をしました。

そのうえで、1〜2年生の今こそ仕込むべき5つ——「お金が動く現場に立つ/責任を取りに行く/専門の外に友達を作る/失敗を集める/AIで読書量に差をつける」——を具体的に提示。「4年後、あなたはどんな”商品”になっているか」という問いを持ち帰ってもらいました。

対談:あなたの技術を”最高値”で売る
講義のあと、原田氏と対談の時間をいただきました。学生へのメッセージから一歩踏み込み、「THE ONEは具体的に何をしているのか」を起点に、話は“埋もれた技術の価値”へと広がっていきます。

「学びの需要」が急増する時代に、個人の技術をスクールにする
原田:今日は学生たちにいろんなメッセージを送っていただきましたが、もう少し具体的に、お仕事の話を伺ってもいいですか。
小林:はい。いま世の中では「リスキリング」という言葉が広がっていますよね。
原田:うちの大学にも、社会人の方がたくさん来られます。
小林:そうなんです。もともと社会で通用していたスキルが通用しなくなり、民間のスクールや専門学校への需要が非常に高まっている。しかも、その需要は細分化していきます。たとえば「エンジニアの方が副業で農業をやりたい」となったとき、どこで学べばいいのか。実は地方の農家さんが農業スクールを立ち上げて、オンラインで技術を教える——そういうスクールに、いま大きな需要があります。
原田:農業の平均年齢は70代以上ともいわれますよね。インターネットが得意でないおじいちゃん・おばあちゃんが、すごい知見や技術を持っているのに、それを伝える手段がない。
小林:そうなんです。知見はあっても、体系立てて人に教えたことはない方がほとんど。
原田:そこをコーディネートして、“教えられる状態”にし、生徒さんとマッチングさせる。技術を「スクールという価値」に変えるための事業構築をされているんですね。
需要そのものを作り出す「コンセプトメイク」
小林:まさにそうです。ただ、「農業をやりたい人」という顕在的な需要だけだと、対象がかなり限られてしまう。だから僕らは“コンセプトメイク”、つまり需要を作り出すところからご支援します。
たとえば農業でも、「これからの食糧危機」「食の安全性」、あるいは「郊外で家庭菜園をやったほうが子どもの情緒教育にいい」といった切り口をつくる。ガチの農業だけでなく、そういう需要を設計すると、20代から70代まで幅広い層に届く。
原田:いきなり「農業をやりたい人」だと距離が遠すぎる。でも「週末に家庭菜園をやりたい人」という切り口なら、働きながらでもやってみたいという人が出てくる。教える技術はあるのに、人が食いつくコンセプトの作り方がわからない——そこをコーディネートしてあげる、ということですね。
小林:まさにそうです。腕に自信はあるけれど言語化が苦手な方の、言語化や体系化をお手伝いする。最近はAIを使いながら言語化・体系化していく手法が非常に強いので、そこを含めてサポートしています。
暗黙知を”最高値”に変換する
原田:僕の研究室では、いろんな業界の企業と共同研究をするんですよ。デパート、家電メーカー、飲料メーカー、静岡でお茶をやっている自治体……。知らない世界の話を聞くと、「これは外の世界でも通用するな」というものがゴロゴロしている。本人たちにとっては当たり前で、価値に気づいていない。もったいないんです。
小林:本当にもったいないですよね。ノウハウはあるのに、うまくパッケージング=商品化できていない。僕の書籍『自分を最高値で売る方法』にも書いたのですが、日本人は農業でも治療でも接客でも、世界一級の技術を持っている。ところが、その技術の売り方が”安売り”になってしまう。そこを最高値の価値に変換していくことが、すごく大切だと思っています。
原田:当たり前だと思って値付けもされず、ほとんど無償労働になっているものを、切り口や見せ方、パッケージングを変えてあげると、一気に人はお金を払うようになる。そういうことですよね。
出版という「第三者の権威」で信頼をつくる
小林:もう一つ大事なのが、“誰から学ぶか”という権威性です。みんなが同じことを言う時代に、SNSでの発信はどうしても自己アピールになってしまう。だからこそ、出版社のような第三者のメディアにきちんと評価される、という立場が効いてくる。もちろん技術力がある人にしかできませんが、そこも含めてトータルでサポートしています。
原田:ビジネスは信頼を勝ち取る戦いだといわれます。僕も本を40冊くらい書いてきましたが、1冊書くのに何度か血尿が出ますよ(笑)。それくらい命をかけて、ですよね。10ページなら誰でも手を抜いて書ける。でも200ページを書くには、相当考えないと書けない。本当は経験値やポテンシャルを持っている方が、下手すると1億人くらいいると思うんです。みんな経験はある。ただ、それを体系立てたり、切り口や見せ方を工夫したり、200ページ分に広げ・深めるノウハウがないと、せっかくの知見が活きない。
小林:そうですよね。
原田:一人でうなっていても結論は出ませんから、そこも含めてサポートしてもらえる。本を書いている人にはリスペクトが集まりますし、無形で稼げなかったものを商品化できる。「誰がやっているのか胡散臭い」と思われがちなところも、しっかりした本が信頼感を与えてくれる。
埋もれた技術を”社会の共有資産”にする

小林:最後に、僕の思いを一言。素晴らしい技術は、その人の中だけに留めておくと継承しきれません。でも書籍なら、すでに亡くなった方からも僕たちは学べる。書籍やスクール、事業を作っていただけると、その人個人の技術が”社会の共有資産”になっていく。経済的な面だけでなく社会性がある。だからもっと、日本の素晴らしい技術を本やスクールとして広げるご支援を、これからもやっていきたいと思っています。
原田:本当にそうですね。本当のノウハウほど言語化されていなくて、AIで検索しても出てこないものがほとんど。そこの価値に気づいて、ちゃんと可視化してあげる。とても意味のあるお仕事だと思います。
小林:社会の転換期のなかで、形式知ではなく職人的な技術ほど、本人は「価値がない」と思っているケースがある。でも、そこにものすごく大きな需要がある。掘り起こしていきたいですね。
そして、原田氏の”若者研究”も商品化できる
原田:僕自身、若者研究を始めてもう30年近くになります。25、6歳から高校生や大学生と喋り、彼らの間で流行っているトレンドを集めてきた。自分では当たり前なんですが、同世代のアラフィフを見ると、LINEもあまり見ない、インスタは論外、TikTokはもっと論外。SNSが全部一緒に見えている。
自分は逆にそこばかりやってきたので、TikTokで誰をフォローしてどう見れば流行がわかるか、いち早く新大久保に行く……といったことが知見になっている。でも同世代には、それがまったく見えていない。最近は、おじさんたちをトレンドスポットに連れて行く“トレンドツアー”をやっているんですが、みんな目をキラキラさせて、すごく面白がるんですよ。
小林:それはまさに、原田さんのスキルも商品化できるということですよね。原田さんの独自の視点や着眼点を「技術」として習得させるスクールが、きっと作れると思います。
原田:ちょっと、やってみたいですね。
あなたの中にも、”最高値”の種がある
THE ONEでは、あなたのなかに眠っている技術・知見・経験を「最高値の商品」に変え、書籍・講座・事業として世に広げるお手伝いをしています。「自分には特別なものなんてない」と思っている方こそ、実は大きな価値を持っているかもしれません。
まずは無料の個別相談で、あなたの”最高値”の作り方をお話しします。原田氏との対談で語られた考え方を、あなた自身のキャリアやビジネスにどう活かせるか——ぜひ一度、ご相談ください。

