【横山 信治】上場企業を立ち上げた経営者の教え

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2018年8月9日、実業家で『「感謝!」言うてたら、ホンマに儲かりまっせ!』著者の横山信治さんと、『自分を最高値で売る方法』著者の小林正弥との著者対談が行われました。上場企業を立ち上げた経営者の教えを存分にお伺いしましたので、どうぞ対談をお楽しみください。

複数の上場企業立ち上げに関わってきた横山信治さんとは?

小林 : こんにちは。小林正弥です。今回、私の初めての著書『自分を最高値で売る方法』の出版を記念して、僕をこれまで最安値から最高値に引き上げていただいた師匠やメンターの方々にインタビューをしています。今日は僕が直接関わらせていただいた中で、最も最高値なキャリアを現在進行形で歩まれている横山信治さんにお話を伺っていきます。

横山さんはすでに22冊の本を書いていらっしゃいます。今も実業をやりながら、人材育成のため著作活動、講演活動をされています。先ほど最も最高値なキャリアを歩まれていると言いましたが、上場企業をつくられたり、圧倒的な実業のご経験をお持ちです。その辺り、どのようにしてご自身が最高値で活躍できるキャリアを歩まれたのか、今日ぜひ聞いてみたいと思います。それでは横山さん、よろしくお願いいたします。

横山 : よろしくお願いします。

小林 : まず横山さんがこれまでどのように歩まれたのか、そして今、どのような活動をなさっているのか、教えてください。

横山 : 最初はソフトバンク・グループに入って、4名の会社を9年後に上場させたり、他にも関連会社の社長をやったりしていました。今は日本初の銀行専属代理店というものを立ち上げ、新宿で1号店をオープンして、大手町にもオープンしました。今度は大阪にも出します。今も新しいビジネスをやりながら、本を書いたり、講演したりしてます。


【横山信治さんのプロフィール】

1982年日本信販(株)(現三菱UFJニコス)入社
営業成績全国最下位のダメ営業マンから、全国NO1営業へ2001年2月ソフトバンクファイナンスに転職し、日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)SBIモーゲージ(株)設立。

当初4人でスタートした会社を、従業員250名、店舗数191店舗の上場会社へ成長させる。東証一部上場の金融グループにて、役員、社長を経て、2014年4月独立。株式会社オフィス・フォー・ユー代表取締役社長。

幼少の頃(12歳)六代目笑福亭松鶴に弟子入り。上方落語協会最年少落語家としてテレビ、ラジオ、劇場に多数出演。一門には仁鶴、鶴光、鶴瓶、明石家さんま等が居る。

笑福亭鶴瓶は弟弟子で入門は横山より3ヶ月後。3年間の通い弟子として一緒に修行する。エピソード多数あり。(上方落語協会在籍6年)(所属 松竹芸能)

これまで2万人以上のビジネスパーソンと接し、3000人以上の採用面接に立ち会う中で、多くのリーダーと接し、また自らのリーダー経験をもとに、ビジネスパーソンが気付いていない、仕事のコツを伝えるため、講演、執筆活動を行う。

【ホームページ】http://www.officeforyou.co.jp/


うつ病、子供の登校拒否、どん底を経験

小林 : いくつも上場企業の立ち上げに関わられてきたということで、雲の上のような存在に聞こえてしまいますが、うまくいかなかった時期もあったのでしょうか。

横山 : もともと私は、学校卒業してからずっとサラリーマンで、定年退職を迎えると思っていました。入ったのは日本信販で、今は三菱UFJニコスという会社ですが、そこそこ大きい会社で、寄らば大樹の陰ではないですが、そのままいけるかなと思っていました。2000人くらいいる会社で、営業成績がトップだったんですが、そこで非常に生意気だったんでしょうね。多分上司に嫌われていたんでしょうが(笑)左遷されまして、そこが高額債権を直接家に行って取り立てる仕事でした。もともと営業から企画に行くと想定してたのに、借金の取り立てに行かされるというのが嫌で、自分自身もうつになったり、子どもが登校拒否になったり、どん底の状態に陥りました。今の正弥の話でいうと、そこが最安値だと思います。

最高値へと飛躍するきっかけは「本」だった

横山 : 最安値のその状況から抜け出したいと思ったんですが、やり方が分からない。うつになって、家族もばらばらになっているところから、どう抜け出せばいいか分からない。そうするとヒントは本なんです。もともと本が好きだったんですが、うつになると本を読むエネルギーがなくなります。ところが、子どもが登校拒否になって、これでは駄目だと思って、とにかく本を読もうと思いました。最初は、斎藤茂太さんとか、「もっと楽に生きましょう」みたいなテーマの本を読んでいたんですが、それを読むと一時的になごむけど、問題解決にはならない。そんな中で出会ったのが、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という分厚い本で。これは最終的に28回読みました。

とりつかれたように読んでましたね。20項目くらいをメモを取りながら読んでいると、毎回違う気付きがあって。そのモチベーションでやっていると、うまく行き始めました。その本を読んで実践して2年くらいで、ソフトバンクグループの別の会社で役員までいって、年収も3倍になりました。それを狙っていたわけではなくて、たまたまそうなったんですが、それが一つの踊り場ですね。

実業のかたわら本を書く理由とは?

小林 : 本を読むことで、一番辛かったところから、上場企業の常務にまでなったということですね。今、著書もたくさん書かれていらっしゃいますよね。ご自身が本によって人生が変わったから、いろんな思いで本を書かれていると思いますが、どのような思いで書かれているのですか?

横山 : 努力は大事で、努力しないと成功はしないんだけど、みんなロスが多い。例えば、ゴルフがありますね。とりあえず鉄の棒を13本持ってきて、こんなボールで、あそこに入れてくださいと言って、シングルプレーヤーになるまで、どれだけかかると思いますか? 棒をどう扱えばいいか分からない。それだったら、ゴルフスクールに入ったほうが、全然有利じゃないですか。世の中には、ある一定のルールがあって、13本の鉄の棒を朝から晩まで振り回して努力しても、遠心力であったり、ボールの習性であったり、グリーンの状況だったり、そういうものにどのクラブを使ったらいいかというのは、先人が学んでいるわけですから、それを勉強したほうが絶対有利じゃないですか。

「あの人、頑張ってるのに、なんでうまくいかないのかなぁ?」と、僕は分かるけれども、本人は分かってない。それを知ったほうが楽だろうなという気持ちが、本を書いたり、私塾である横山塾をやるモチベーションです。

社会で活躍していくためのルールは存在する

小林 : 世の中で活躍していくためのルールを、その人たちに手渡せるように、本や塾を開校されている、と。

横山 : 一つ例を出すと、もし「私、会社で偉くなって、出世して、給料を上げたいんです。でも私の上司が、すごく理不尽で許せないんですが、こらしめるのにどうしたらいいですか」と言われたら、どう思いますか。

小林 : こらしめたとしても、結果として幸せになるイメージが持てないですかね。でもこらしめたいっていう、その気持ちは分かります。

横山 : 僕も分かります。僕もそうだったから。ただ、会社で出世したいとか、給料上げたいのなら、嫌いな上司をこらしめたら駄目なんです。嫌いな上司でも好かれないといけない。どれだけ理不尽な人でも、好きな人と嫌いな人は分かれるので、だったら好きな人になる。それはどうしたらいいのかと言うと、結論で言うと、「使う言葉」です。

例えば、部長に呼ばれた。呼ばれて行こうとしたときに、課長から「ちょっとこれ、コピー取ってくれる?」と言われたときに、どう言いますか。

小林 : 「分かりました」ですかね。

横山 : ですよね。このときに、「はい、分かりました」と言っても、何の支障もないんですが、多くの人は「今、忙しいんです。部長に呼ばれてるんです」なんて言うわけです。その言い方も、眉間にしわを寄せて言う人もいれば、丁寧に断る人もいる。けれども、断る必要はないんです。上司が「コピー取ってくれ」と言ったら、「はい、分かりました」、これでOKなんです。その後に「今、部長に呼ばれているんですが、あとでもよろしいですか」と言ったらOKなんです。「できません」と最初にNOを言うと、相手は嫌な印象を受けますよね。

これが言葉の使い方です。NOで入るのか、「はい」と言ってから、その後で「今、呼ばれてるんで、どうしたらいいですか」と言うか。そう言えば、「部長なんか放っておけ」と言うわけはないですから。そこは判断を委ねて、とにかく相手の言うことをそのまま肯定する、これがコミュニケーションです。相手が言うことに対して「そうですね」「そうだよね」と、これが言えたら、放っておいてもそこそこ上手くいきます。でもこれがほとんどの場合、できない。今の例はコピーで分かりやすいけど、日常のビジネスはもっと複雑なので、言わなくてもいい「NO」をいっぱい言ってる、そういう感じです。

うまくいく人は、言葉の使い方をコントロールしている

小林 : 言葉の使い方一つで印象も変わっていくんですね。

横山 : 否定形から入ると脳はできない理由を考えてしまうんですね。起きてる間ずっと脳を喜ばせているのか、ネガティブに制限を設けているのか。これが1日だとたいしたことないですが、これが1カ月、10年経つとその影響は大きい。プラス思考で常に「どうしたらできるか」と考えているのか、逆に「できないのはなぜ」と脳に聞いているのか。脳は、できない理由をいっぱい言います。そうすると制限ができてしまって、結局何もできないし、しかも「NO」と言うことによって、相手に対してのイメージも悪い。「NO」という言葉を多く使うのは損です。

小林 : 自分一人で完結する仕事というのは一つもなくて、必ずお客さまだったり、上司だったり、人に好意的に動いてもらう必要がありますよね。

横山 : 人間の実力なんて、そんなに大差ありません。あるとしたらモチベーションの違いだけで、そうすると仕事ができることよりも、周りに応援してもらえる人間になったほうが有利ですね。

小林 : これからもっとキャリアアップしたいとか、自分という商品を高値で買ってもらえる価値ある存在になりたいと思っている人が、これを見ています。そういう人たちに最後にまとめのメッセージをいただけますか。

横山 : 自分が何を考えているかではなく、相手が何を考えているかを考える。相手に会ったときに好印象を持ってもらえるような考え方や行動をとれば、必然的に価値はどんどん上がっていくと思います。

小林 : 最終的に上場企業をつくるところまで、横山さんはそういうことをずっと意識されていたということですね。

横山 : 上場企業をつくるのはそれだけでは駄目です(笑)企業にはもっと違う要素が必要で、厳しさも必要だし、ある一定の敵も覚悟しないといけません。上場会社を目指している人であれば、また違う話をしますが、基本は同じです。

小林 : もっと具体的なことは、横山さんの塾で学べますか?

横山 :横山塾は、東京と大阪で月1回やってます。今は動画コースもあります。

小林 : 上記プロフィール欄に横山さんのHPのご案内も載せていますので、詳しく知りたい方はご覧ください。本日は、僕自身を最高値に引き上げてくれたメンターである横山さんにインタビューをしました。横山さん、どうもありがとうございました。

横山 : ありがとうございました。

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